テーマパークのお仕事 ~アトラクション~
さて、今回からは裏方っぽい感じの話題になります。
「テーマパークのお仕事」と問われた場合答えは、
「笑顔で明るく元気なお姉さん、お兄さん」のイメージではないでしょうか。
正解です。
普通に遊びに来た人は上のイメージのスタッフにしか出会わないからです。
表に出ているスタッフは、主に
- アトラクションのスタッフ
- 飲食店のスタッフ
- お掃除のスタッフ
- 警備のスタッフ
です。
なんとなくイメージできるのではないでしょうか。
アトラクションのスタッフはテーマパークのお仕事でも花形であり、人気も高い職になります。
具体的な仕事内容は・・・
- アトラクションの案内
どんなアトラクションであるか
アトラクションの入り口はどこか
利用制限を満たしているか
- アトラクションの運行
乗り物への案内
乗り物の監視
乗り物を動かす
主な仕事内容は以上のようになります。
アトラクションスタッフはそれぞれの持ち場で役割を与えられていますが、一番大切な役割は「安全」です。私の居たところでは「人の安全」と教えられていました。
肝心なのは、「お客様」ではなく「人」の安全なのです。
つまり、お客様、スタッフ関係なく人間の安全確保が一番という事です。
ある時、当時の上司からこんな質問をされました。
「アトラクションで究極の安全を確保するにはどうしたらいい?」
当時の私は答えられませんでした。
正解は、
「アトラクションを動かさない」
でした。
確かに、何かを人が動かすが故に事故が起きるのです。例えそれが機械であったとしても、事故が起きるのです。
しかし、それでは来ていただいたお客様を満足させる事が出来ません。
お客様に安全に楽しんでいただくためにスタッフがいるのです。
スタッフは決められた手順に沿って業務にあたるようにトレーニングされています。
手順も安全を第一に作られており、それを効率よくトレーニングするためにマニュアル化されています。マニュアルに不備があればすぐさま改定されより安全性を高める仕組みになっています。
皆さんが見ている「笑顔で明るく元気なお姉さん、お兄さん」実は二の次なんです。
その証拠にスタッフから見て不安全と判断されたお客様の行動に対して、場合によってはかなり強く注意される、または、乗り物を停止させる等の対応をとります。
なぜなら、安全が一番で「笑顔で明るく元気なお姉さん、お兄さん」は二の次だからです。(大切なので2回書きました)
時折ニュースで「ジェットコースターが緊急停止」と報道される事がありますが、私から見たら「緊急停止できて良かった」となります。なぜなら「緊急停止できなかった」は事故になる可能性が高いからです。
安全が第一のアトラクションスタッフですが、皆が怖い顔で待ち受けていたら楽しいアトラクションも台無しです。
なので、安全を確保した上で皆さんに笑顔で明るく元気に対応するのです。そして、スタッフは安全第一を表に出す事なくお客様が楽しめるように演出するのです。
皆さんが乗っている乗り物が緊急停止しても怒らないでくださいね。緊急停止してよかったと安全装置がちゃんと働いた、良かったと思っていただけると幸いです。
今回は、アトラクションのスタッフについてでした。
※ほとんどが私の経験、体験、考えになります。